ブックタイトルWith you Vol.35

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概要

With you Vol.35

お嫁さんってスゴイあるとき、妻がこっそり教えてくれました。「お嫁に来るのってなかなか大変なのよ」「えっ、どういうこと」まみょうじ「先ず、名前(名字)が変わるでしょ」「確かに」「運転免許証とか、いろんな書類の書き換えもあるし、何よりも新しい名前に慣れるのが大変なのよ。私も病院に行ったときに『ふかやさーん』って呼ばれても、最初の頃はずっと『えっ、誰のこと?』みたいな感じだったわ(笑)」「なるほど」「それに住む場所も変わるでしょ」「そうだよね」「結婚式の次の日からは里の家に戻らないから、それまでに部屋を片付けて、引っ越しの準備をしないといけないの。だけど、結婚式の前日までそこで生活もしないといけないから、本当に忙しかったわ(笑)」恥ずかしながら、妻の話を聞くまで、お嫁さんがそんな思いをして来てくれているとはぜんぜん知りませんでした。お嫁さんには、嫁入り道具とともに、新しい環境に適応していける「柔軟な心」が欠かせないなと、しみじみ思いました。いやいや。というよりも、そこまでの思いをして来てくれるお嫁さんを、もっと理解しようとする夫の「柔軟な心」こそ欠かせないのかも知れません(反省も込めて…)。「柔軟な心」が試されるときさて、そんなお嫁さんの「柔軟な心」はっきためが真に発揮される(試される?)のは、結婚先での人間関係においてでありましょう。これについても妻との会話で気づかされたことがあります。「とにかく最初はなかなか顔と名前が一致しなくて、次に会ったときに挨拶されても『えっと、どなただっけ』と頭を下げながら必死に考えていたわ」言われてみればごもっともです。夫は気楽なもので、お嫁さんとその家す族を覚えればとりあえず済みます。それに対してお嫁さんは一気に大勢の人の顔と名前を覚えなければなりません。なおさら教会に嫁いできた妻は尚更でした。しかし当時の私には、そんな妻の苦労を思いやる心の余裕もなければ、顔写真入りの名簿を用意しておくなどの「柔軟な発想」もまったくありませんでした。それでも気がつけば、いつのまにか私以上に家族や信者さんのことを知っていたのですから、妻の努力には頭が下がります。すごしかし、妻の本当の凄さはその先にありました。お嫁さんにとって顔や名前を覚える以上に大変なのは、実はそうしたいろいろ7