ブックタイトルみちのだい182号

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概要

みちのだい182号

22します。ちなみさんは、節子さんや、晃生さんの妹達が要所要所でいろんな話をして、陰で上手に仕込んでくれるのがありがたいと言います。晃生さん達を育て上げた節子さんは、「私は娘時代に、里の所属支部の支部長さんに厳しく仕込んでもらいました。その教えてもらったことを、実践しているのです」と話します。一方のちなみさんの幼い頃は、両親が忙しく、留守ばかりだったと言います。「熱を出した時、両親が側にいない私に祖母が、かわいそうやなあ、でも、教会の子は神さんが守って下さるから安心しいや、とおさづけを取り次いでくれたことが忘れられません。改めて仕込まれた記憶のない両親からも、今思えば、要所要所にはしっかりと教えてもらっていたと思います。母は常に鞄にハッピを入れていて、おさづけに行っていた姿を覚えています。改めて何かを伝えるというより、親の姿を見せることも大事ですね。おさづけに行く時は、子供を連れて行きます」二人の里について、晃生さんは、まるで対照的だと言います。「母の里は厳しくて、子供にも一からきっちりと話して聞かせます。家内の方は、厳しく言わず、誰でも受け入れてじっと待つのです。ですが、どちらも信念を持って伝える、という点では同じです。どんなことがあっても、親が伝えたいという気持ちを持つことが大事です」ちなみさんには忘れられない思い出があります。五年前、本部の月次祭の日に子供達と留守を守っていると、突然の泣き声がして、一歳の楽君が風呂場で大きな火傷を負ったのです。慌てて水を掛け、上の子供達に「タオルを持ってきて」と叫びましたが、周りには誰もいません。気が動転していたちなみさんの耳に、おつとめをする声が聞こえてきました。子供達が「私達にはこれしかない」と神殿へ行き、お願いづとめをして、「お母さん、おさづ