ブックタイトルふるさと会報第62号
- ページ
- 4/68
このページは ふるさと会報第62号 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは ふるさと会報第62号 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
ふるさと会報第62号
創設者の理念に応える母校の将来像に向けて吉川萬太郎ふるさと会員の皆さま方には、国内外を問わず、広く各方面に雄飛し、ご活躍なさっていることを心からお喜び申し上げます。このことは私たちの大いに誇りとするところです。また、ふるさと会活動に一方ならぬご理解、ご協力をいただき、ありがとうございます。さて、本年、母校天理大学は創設90周年を迎え、4月23日午前中にお祝いの記念式典が挙行されました。教会本部・陽気ホールに、真柱さまご夫妻、中山大亮さま(真柱後継者、天理教青年会長)をお迎えして、厳粛に、かつ盛大に執り行われました。また、この日は母校創設者二代真柱さま生誕110年に当たることから、午後、本会の主催で「記念シンポジウム」をふるさと会館で開催しました。三百余名の参加者は基調講演などに熱心に聞き入っていました。飯降政彦天理大学長、村上和雄筑波大学名誉教授ら学内外、本会を代表する4人のパネリストに二代さまの偉業を語ってもらいました(本紙7ページ)。発言の内容は、パネリストそれぞれの立場から、母校のあるべき将来像、宗教学科をもつ天理大学の存在意義、教祖のお言葉に沿った学びの場を創設なさった二代さまのご理想と篤き親心に及びました。建学の元をたずねさせていただき、大学の現状を点検、検証し、創設100周年に向かい、新たな第一歩を踏み出した母校の動きに、私たちふるさと会は、さらなる後援、ご協力をさせてもらいたいものと、決意を新たにしたところです。ご承知のとおり、天理大学の入試制度に、平成22年度から導入された「ふるさと会(同窓会)選抜〈専願制〉入試」は、平成28年度入試(つまり、今秋の入試)から、全学部に導入され、合格して入学する全学部の新入生に「お祝い金」を支給することに規程が改正されました。このためにふるさと会は、天理大学に入学して、「ここで学ぶことができて、よかった」と学生諸君が自覚できるように期待して、奨学金事業を立ち上げました。何卒この趣旨をご理解いただき、募金へのご協力をよろしくお願いします。さらなる飛躍を目指して飯降政彦本年4月23日、真柱様ご夫妻をはじめ、天理教教会本部、奈良県、奈良県大学連合、そして地域連携を結ぶ天理市、明日香村からのご来賓、また本学の43ヵ所の海外協定大学を代表して、最も古くからお付き合いのある韓国外国語大学校と台湾の中国文化大学より学長一行をお迎えし、本学教職員、そしてふるさと会員や在学生の代表が多数参集する中、本学創立90周年の記念式典を挙行いたしました。また午後からは、ふるさと会館において、ふるさと会主催による「天理大学創設者中山正善生誕110年記念シンポジウム」が開催され、パネリストの諸先輩方と共に、私も登壇させていただき、本学創設の元一日を満席となった会場の方々と再確認しました。今後はさらに、その先の創立100周年を見据えて、建学の精神に根差した人材育成のあり方を一層模索していく所存です。大学の在り方が世間でも厳しく問われている今日、本学の存在する価値は何かを常に問い直すことも大切であると痛感しています。本学の語学教育の伝統は、言葉を単なるコミュニケーションの手段として学ぶものではありません。本学では、言葉は文化を知るための窓口であると同時に、文化が集約されたものであり、相手の価値観をより深く学んでいくものになり得る、という考え方に基づく教育を推進してきました。ますます複雑化、多様化する現代社会においては、人の心というものを学ぶことが一層求められるようになると思います。その中、宗教性に基づく教育を行う本学の役割は、これからの時代に非常に大事になっていくと自負しています。天理教の「世界たすけ」の教えに沿う本学の建学の精神は、今声高に叫ばれる“グローバル人材育成”を先取りしたものであります。これまでも“教学協働”の名のもと、天理教の海外拠点、文化センター等との連携も効果的に推進されてまいりましたが、さらに広がりを見せる本学の国際交流・協力・貢献活動をより有効に展開させるため、本年度より「国際交流センター」を正式に立ち上げました。43カ所の海外協定校と2分校の体制も、ますます拡充させる予定です。また“語学の天理”の特徴を明確に押し出していく流れのなかで、本年度より国際学部外国語学科に新たに「スペイン語・ブラジルポルトガル語」専攻を開設し、本学の言語教育・研究の伝統を一層際立たせました。さらに本年度、学部創設60周年を吉祥として大学院「体育学研究科」を設置した体育学部では、これまでの教員養成機関としての実績の上に、世の中で高まるスポーツリーダー育成への期待に積極的に応えていきたいと思います。本学創立90周年は、次なる100周年への節目であります。これからの10年は、本学にとっても、また人類にとっても大切な10年になっていくと考えます。建学以来90年の歴史と伝統に立脚しながら、次の時代にあるべき天理大学の姿を教職員が心ひとつに真摯に求めつつ、更なる飛躍を期す90周年の年になるよう努めます。ふるさと会員各位の一層のお心寄せをお願い申し上げます。2ふるさと会報第62号